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怪の正体は、このイスにしばられた女。何百年もの間、魂を喰らい生き続けている。


女の近くに人影が…その姿に頭が混乱する。


あの行方のわからないはずの猟師が立っていた。


この宿も主も怪が生き延びる為の罠であった。


ドアの隙間から小さな生き物が青年の元へ。縄をかじり助けてくれた。見ると村に入る前に助けたあの野うさぎだ。

その時、片隅に転がった杖が猟師の頭や身体をガツンガツン!と叩き始めた。


野うさぎの毛にくっついていた花びらがハラリとイスの下に落ちた。するとイスにしばられた女、いや、怪はうめき声をあげ、もがき出した。

杖に油断した猟師の側に置かれたロウソクの火を怪の着ている服の裾に放った。煙をあげ徐々に燃え出す。


野うさぎに付いていた花びらは怪が嫌う香りをだしていた。

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