12.5話 当日後刻談

「おかえり、生きてる状態で会えて何よりだ」


 舞咲さんが満身創痍な私達を出迎える。そこには水谷さんと一津さんの姿もあった。


「言いたいことは色々あるけど、今日は取り敢えず帰るわ。最終下校時刻も過ぎてるし」


 肩を竦め、舞咲さんに返す。


「そういえば、メアリーさんが壊しまくった廊下は大丈夫なの?」


 私に肩を貸してくれているアヤさんが尋ねる。この辺の説明ややこしいんだよなぁ。


「そうだね、結論だけ言うけど彼女がいない間は治ってるよ。詳しい話はまた後日だ。君達はもう帰りなさい」


「治ってるならいいや!ありがとね舞咲ちゃん!」


 アヤさんは笑顔で元気に感謝を伝える。楽観的というか、適応力が高いというか……。


「んじゃお前ら、見つかんないように帰れよ。俺は先行くわ」


 鞄を手に取り颯爽と去っていく先輩。体力お化け過ぎない?


「それじゃあ私達も御暇するわ」


 私とアヤさんも鞄を背負い、その場を立ち去ろうとした。


「あのっ!改めて、すみませんでした!」


 振り返ると水谷さんと一津さんが深々と頭を下げていた。私もアヤさんも気にしていないけど、私が向こうの立場なら同じように平謝りしてたと思う。


(こういう時なんて返せば良いんだろ……)


 私が反応に困っていると、アヤさんが先に口を開いた。


「ならさ、今度パフェ奢ってよ!駅前のやつ!」


「はい!わかりました!」


「10杯でも20杯でも奢らせていただきます!」


「そんなにいらないよ?」


 なるほど、納得させるためにも少額の物を奢らせるという手段があったのか。金銭関連は今後のトラブルに繋がりそうだって避けてたけど、こういう時ぐらいはありかもしれないな。

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