最愛結婚
第26話
「新郎泉石渚さん。貴方は、ここにいる新婦泉石美緒さんを健やかなときも病めるときも、富めるときも貧しいときも、妻として愛し、敬い、いつくしむことを誓いますか?」
「はい! 誓います」
大きな声で返事を返した。
そんな渚の大きな返事に、神父に扮した男性…いやぁ…鳴海坂昴は、彼に向かって満面の笑みを浮かべると、彼の頭をそっと一回撫でた。
「すすすす昴!」
タキシード(白)姿の渚は、昴のいきなりの行動に思わず、彼の名前を呼んでしまった。
しかし、昴は、渚のその呼びかけに反応することはなかった。
そんな二人のやり取りを隣で見ていたウェディングドレス(純白)姿の美緒が、ベールの下から心配そうに渚に声を掛けてきた。
『渚君。大丈夫?』
『うん大丈夫だよ』
『本当? もう、私に嘘つかなくていいんだよ?』
『…嘘なんかついてないよ! ほら? 昴が待ってるよ?」
『…うん』
自分の事を心配してくれている美緒を、神父姿の昴の前に強引に押し出した。
★
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます