第67話

※ここから偽装結婚の最終章のその後。

「芹川祐樹さんは、本日は、ご在宅でしょうか?」

『あの…芹川は、私ですけど…どちら様でしょうか?』

「そちらで働いている古閑美緒(美緒は仕事中は旧姓を名乗っている)の旦那です。妻が芹川さん。貴方の手によって会社の為に知らない男に、お金で売られそうになったって泣きながら帰ってきたんですけど。これはいったいどういう事ですか? 美緒は、僕の妻なんですけど? 芹川さん? 美緒は貴方がたの道具ですか? 違いますよね? 芹川さん。僕は、妻をこんな目に合わせたあなた方を一生許しません」

『待て…』

 _ぶぶぶう_電話が切れる音

 ☆☆

※美緒を略奪したシーンは、偽装結婚を読んでください。

 芹川への電話を終えると渚は、自分の腕の中で黄色のスイセンの花束を持ったまま眠ってしまった美緒の髪に軽くキスをし、額、目元、唇の順にキスを落としていった。

「美緒…もうこれは必要ないよね?」

 そして、最後の仕上げとばかりに美緒の左の薬指からあいつ、岡宮永輝が彼女に贈った婚約指輪を外し、変わり自分が用意した婚約指輪を嵌め、美緒の中からあの男の存在が完全に消えるぐらい…彼女の唇に深いキスを落とした。

                                                           略奪結婚 END 最愛結婚へ

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