上野陽緋

第1話

今日も、目があなたを追ってしまう。


廣田翼くん。


あたしは、あの日、涙を流すあなたに恋をした。





昼休み。


中学から仲良しの佳代子と教室でお弁当を食べてる。


あたしはグラウンドの見える窓際の席。


佳代子はあたしの前の席。


あたしはいつも、お弁当を食べながら、廣田くんがサッカーやドッジボールをするのを見てる。


「ねぇ、陽緋(はるひ)、また見てるの?」


「うん。」


「アイツだけはダメって言ったよね?」


「本命に相手にされないから、代わりに寄ってくるコと適当に遊ぶ人だから、だっけ?」


「そうだよ!」

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