第7話

翌朝。


玄関を出ると、優心が門のところに立って待ってた。


「おはよう、紗香。」


「おはよ。」


目を合わせずに言う。


昨日はあれから何の連絡もなかった。


また、浮気でもしてたんだろうか。


アタシは足速に歩く。


「昨日は、ごめん。あんなところ見せて。」


「見せなかったら、悪いと思わないワケだ?」


「いや……。浮気してごめん。」


「病気だもんね。治らないよね。」


「もう絶対しないから!」


「その台詞は聞き飽きた。」


「紗香、紗香。」


浮気をアタシに知られる度に、優心は謝って赦しを乞うてくる。


惚れた弱味で、アタシが許すと高をくくっているんだろう。

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