第122話

『もしもし?』


声が響いて聞こえる。


「奏?」


『はい。まだ起きてたんですか?』


少し高めの、優しい声。


「奏こそ。」


『私は今、お風呂です。』


「ああ、だから、声が響いて聞こえるんだね。」


『そうかも。』


「今日は、楽しかった?」


『はい。先輩が途中、寝ちゃいました。で、関さんが、一時間くらいしたら起きるって言って。ホントに一時間くらいしたら起きてました!』


「木原さん、いつもそうだからね。」


『そうでしたっけ?』


「そうだよ。」

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