第18話

昼休み。


お弁当をもって優子と屋上に行こうとすると、


「安藤さん。」


主任に呼び止められた。


「いいよ。わたし、先に食べてるから。」


「ごめんね。水森さん。」






「研修室使おうかな。」


主任のあとについて、研修室に入る。


「安藤さん、手作り弁当?」


「はい。節約のためなんですけど。」


「いいなぁ。俺、今日はパンなんだ。」


「よかったら、何か食べますか?」


「いいの?いただきます。」


「で、なんでしょう?」


「昼休みに声をかけたのは、プライベートな話だからなんだ。」


「はぁ。」


「安藤さん。」


主任が真正面から私を見つめる。


「はい。」


「俺、安藤さんのこと、好きになっちゃったんだ。」


「……ええっ!?」


「好きだよ。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る