第14話
「どうぞ。」
「お邪魔します。」
「やっぱり安藤さんのコーヒーが一番おいしい。」
「そうですか?」
「うん。」
ブーブーと、主任のポケットから音がする。
ポケットからスマホを取り出した主任は液晶画面を見て
「ちょっとごめん。」
玄関の方に行った。
「安藤さん、そろそろ帰るね。コーヒーご馳走さま。」
「私こそ、ご馳走さまでした。」
マンションのエントランスに出て、主任を見送る。
マンションに入ろうとすると
「安藤さん?」
坂本くんだった。
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