戯言

@Amanoru

第1話

神の存在は、人間にとって都合の良い益を生み、尚且つ人間である証明として最たる効果を発揮する、言葉さえあれば始められるものであるため、神というひとつの觀念は化学が科学になっても科学がどれだけ発展しても消え去らず練られ続けるのだ。しかも、神の教えというのは何も人にとって都合の良いものだけでは無いことが、神という存在の輪郭を鮮明にし、如何に自由が人に孤独を与えるものかを示している。輪郭はある程度鮮明でないとそこらの羽虫にすら鼻で笑われるが輪郭が鮮明になったところで矛盾というミステイクがその輪郭を曖昧にする。ビジネスは主に情報弱者を獲得することを安定への大きな一歩として考えている節があるが、神を信じる信じないというのも全く同じだ。狂信的な信者を盲目と呼び、胡散臭さに我慢ならないやつは慧眼を持つと言われる。後者の方が人社会からしたら取りたくなる、神というのは1つの指標でもあるのだ。そして、カントの言う通り神は物自体で我々には認識できない、認識出来ないが語ることはできる、人智を超えた力を感じた時、人はそれを物自体のせいにする。いるかいないかわからない至極曖昧な存在を盾としている。いかにも人間らしい。所詮弱者なのだ。我々は。

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