第38話
確かに私は強情で気が強い。
だけど母親ゆずりの子供っぽい顔立ちのお陰で凄く我が儘な甘えん坊だとか、泣き虫だとか、変に誤解されるんだよね。
「見た目も性格も。もっと言うなら身体も。お前のストライクゾーンド真ん中だろ…なぁ。真!!」
へっ?…真って和真くんの事だよね。さっきからそう呼ばれてるし。
ぽかんと口を開ける私。
「だから一目で気に入って即採用。真を教育係に付けた訳。しっかし見事に思う壺だよなぁ。」
「俺、キューピットじゃん。感謝しろよ。」
唖然。
私に背中を向けたまま、はぁ~っと大きな溜め息を付く和真くん。
「何だってこんな時にまた。」
「かわいい後輩に女紹介して何んで責められんだよ。」
「時期が悪すぎでしょ。」
「何?治める自信ねえの。“鬼神の真”のクセに。」
「治める自信がねえか?はっ、信じらんねえ!ったく何考えてんだかわかんねえしっ。」
和真くん、口調が不良だよ。何気に逆ギレしてるし。
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