第44話 Noise

╎ ᔑᒲ ⍑ᒷ∷ᒷ.

[私はここに居る。]

||𝙹⚍ ∴⍑𝙹 ⍑ᔑ⍊ᒷ ⎓𝙹⚍リ↸ ᒲᒷ.

[私を拾いしものよ。]

∴ᔑꖎꖌ ∴╎ℸ ̣ ⍑ ᒲᒷ.

[私と共に歩め]


最近また中性的な声が頭に響く。しかもそれは夢の中だけじゃない。日常的に。講義の最中でも家でも何処でも俺の頭の中で響く。しかし最近女性のような少し高さはあるが落ち着いた声になってきた。


牡丹:「戒斗?またぼーっとして、どうしたの?」

戒斗:「ん?あーいや……特に」

牡丹:「最近たまにぼーっとしてるけど何かあったの?」

晩御飯の手伝いをしていたのだが。そこに燐が乱入してくる。

燐:「ねぇーお兄聞いて!!またリアが耳もふもふさせてくんない!!」

牡丹:「燐が触りすぎなだけでしょ?」

リア:「毛が逆立って嫌なんだけど……」



↸𝙹リ'ℸ ̣ ╎⊣リ𝙹∷ᒷ ᒲᒷ, ||𝙹⚍リ⊣ ᒲᔑリ

[私を無視するな若人よ。]


また頭に響く。いつもより強くそれもはっきり女性の声でと頭に響く。思わず俺は頭を押さえた。

牡丹:「戒斗!?大丈夫!?」

牡丹が皿を投げて近くに来る。そうし牡丹が投げた皿は弧を描いて飛んで行くのを燐が逃さずキャッチする。

戒斗:「大丈夫……うん……」


ᓵᔑリ'ℸ ̣ ||𝙹⚍ ⍑ᒷᔑ∷ ᒲᒷ?

[聞こえてないのか]

ᔑリᓭ∴ᒷ∷ ᒲᒷ, ||𝙹⚍リ⊣ ᒲᔑリ!

[返事をしろ!若人よ]


と再び強く怒鳴るような女性の声が響く。強く響くせいで目の前がチカチカと点滅する。

戒斗:「待って……ごめん…………無理……」

牡丹:「戒斗!?ちょっと大丈夫!?お母さん!!」

母:「戒斗!?大丈夫!?ちょっと!?」

俺は、響く声に限界を迎え意識を離した。


[今の若人は軟弱やのう。全く。こんなのが私の主だとは不安じゃな。]


女性の声が聞こえる。


[はよ気づかんか。私を拾った若人よ。]


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