第53話

それから、ケンさんからの連絡はぱったりとこなくなった。



私から連絡しようとすることもなく、時だけがどんどん過ぎていった。















「うー、さむーい。カイロは寒くない?大丈夫?」


未だにこの子は私の話し相手になってくれる。



今まで名前をつけていなかったけど、ケンさんがカイロと呼んでいたから私もそう呼ぶようになっていた。



「もう二月だよ。寒いはずだよね」



ケンさんとの別れからもう二年以上経った。

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