第24話

あのとき


私たちの命は確かに消えた




お父さん、お母さん




大事に、宝物みたいに

私を育ててくれていたのに


勝手にその腕の中を離れたりして


ごめんね…




でもね



あのとき手を差し伸べたこと

後悔してないんだ



誰かと手を繋いでここに来れたから

寂しくなかったの



その人の手は

思っていたより暖かった


握ってみて

初めて分かったの





お父さん、お母さん







今幸せだよ





だからもう


泣かないで…






どうか


私の分まで







笑って








精一杯 生きてね

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