第19話
――――――……
『どーしたの?泣いているの?』
『……っ』
『あたしが話きいてあげる!』
『…っ、あのね、皆には“お母さん”っていう人や“お父さん”っていう人がいるんだって』
『うん?』
『……僕には、いないんだ。神様がくれなかったんだ』
すくっと立ち上がった幼い少女は、はいっ!と言って、手を差し伸べた。
『あなたが立てないのなら、あたしが支えてあげる!』
そう言って、手を掴もうとしてきた。
その手を、綺麗な顔立ちをした少年は思い切り振り払った。
『ダメだよ、……僕に触っちゃいけないんだ。…不幸が、起きるんだって皆がいうんだ…』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます