第10話


ある日


高校も卒業に差し掛かる2月。


翼さんに誘われて、車に乗った。




車を走り続けて


とある、街灯の下に車を停めた。





「ショウさんに、これあげます。」



渡されたのは

手を繋いだこともないのに、ぴったり薬指に入るサイズの指輪だった。



「え…」



「僕はショウさん、好きですよ」


「…私もです。」



初めてのキスをした。

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