第5話



だとしても…、だ!


どんなにハイスペだろうと、この男だけは恋愛対象外。間違っても、どうこうなる事はありえない。



なぜなら、奴の第一印象は、とにかくイケメン。でも、チャラそう。それに、ちょっと馬鹿でクズっぽい……かも?いや、断言してよかったよね。



中身を知った今、それは寸分の狂いもなく正しくて、私は思いのほか人を見る目があったと自負している。この男に限ったことだけど。




ただ………、正直…、出会ったばかりの頃は、ほんの少しだけ好きだった…こともある。


本当にほんのほんのほんの少しだけ!



だって、顔はもろ好みだし、仕事は三人分くらいは余裕でこなす感じで相当デキるし、時折見せる強気な瞳がすっごく魅力的に……見えちゃったんだもん。


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