きみを見つけた

影山 みはつ

第1話   ささら橋

君は、どこの誰なの?と夢の中で声を掛ける、ヨウイチが目を覚ました。

ヨウイチがベンチで寝ていて起き上がると、噴水が水飛沫を上げていた。

リンタロウが「お、こんな所にいた。お前、授業サボって居たろう?」とヨウイチの鼻を摘む。

ヨウイチが「あんなくだらないものより、寝て夢を見て居た方が楽しい」とリンタロウに声を掛けた。

此処は、豊道公園、先にはささら橋があって、大きい橋だ。

リンタロウが「本当にヨウイチって変わっているよな?」と笑みが溢れていた。

ヨウイチが「そうか?あんな退屈な授業より、こんなのんびりとした公園で時間を潰した方が楽で良い」と豊道公園の周りを見渡した。

蝶々が花に止まり、コスモスの蜜を吸いに来ていた。

あるときには、自動販売機で女性がお金を入れ、ジュースを買って居る光景を見かけた。

道すがら「あの、もしかして小学校一緒だった、ヨウイチ君だよね?」と声を掛けて来たのは、レイカだった。

ヨウイチが「もしかして、レイカさん?」と驚いて声を掛けた。

レイカは「久しぶりね?あの頃は何も分からなくて、授業で分からない所あったらよく教えてくれたよね?」とヨウイチと笑って話をして居た。

リンタロウが「おい、この人は誰なんだ?」とヨウイチに聞くと、ヨウイチが「この子は、俺の同級生で小学校の時に一緒だったんだ」とリンタロウにレイカを紹介した。

レイカとささら橋で別れたが、ヨウイチはまたもや本をマジマジと読んでいた。

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