1.突如襲った悲劇

p2

田舎過ぎず都会過ぎず田畑が美しい住宅街と、明るい子供達の声が聞こえる通学路。この街に住む後藤田ごとうだ夫妻は、明るく優しい仲良し夫婦として近所では有名だった。


庭付きの一軒家。お花を愛してる妻・美亜みあは庭で花を育てていた。毎朝水をやり、朝食の準備をして、寝室で寝息を立てる夫・幸紘ゆきひろを起こすのが彼女の日課。


「幸紘、朝よ起きて。貴方の大好きなピザトーストを焼いたわ。」


「美亜おはよう。君の笑顔で毎日が幸せだよ。」


2人は深く愛し合っていて、まるで新婚さんのよう。結婚して20年、2人は喧嘩けんかもなく互いを信じ一緒に生きて来た。


「美味しいご飯で今日も頑張れるよ。いつもありがとう。」


庭での朝食を終え、スーツに身を包んだ幸紘は玄関で靴をくと、車に乗り込んだ。


「じゃあ行って来る。」


「気を付けてね。」


「あぁ、美亜愛してる。」


「私も愛してるわ幸紘。夜はハンバーグにするわね。」


「楽しみにしているよ。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る