第12話

“ねぇ藍原さん。”

後ろから誰かに呼び止められた。


…やっぱり仕事残ってくださいってやつか、、

咄嗟とっさに思った。


『‥‥‥あ‥‥近藤さん、なにかありましたか?

定時で上がるのはよくなかったですか?』


“いやぁ。そんなことないよ。

むしろ定時で帰ってください・・・。

あの、、息抜きに映画観に行きませんか?”


突然で驚いた。わたしが近藤さんと?


『・・・。』


“無神経でごめん!彼氏いたよね‥。”


『ごめんなさい。ビックリしちゃって。

映画、行きます!!ちなみに、彼氏はいませんので安心してください。』


“よかった。ありがとう。

いきなりだけどなにか観たいのあります?

特になければ【夜行】観ません?”


『い、いいですよ!!笑』

緊張してることを隠すかのように

笑って応えたが、きっとバレバレだろう。

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