ともだち

第10話

2年生になりクラス替えがあった。

そこでわたしは市村華いちむらはなという子が

陰口を言われていることを知った。


"あの子暗いよね。自己中だよね。

あの話し方なんなの?可愛子かわいこぶってるつもり?"


その陰口がわたしの耳に入っても

聞こえていないフリをしていた。


そして移動教室のとき。

ひとりだった彼女に声をかけた。


『市村さん。よかったら一緒に音楽室行かない?』


きっと市村さん自身、

周りから陰口を言われていたことを知っていたのだろう。

声をかけてきたわたしに驚いていた。


「わたしね、なんか周りから変な風に言われてるけど

一緒にいて平気?芹澤さんまで陰口言われるよ?」


『言わせたい人には言わせておけば良いんじゃないかな?

自分がしてないなら気にすることないよ。』


そしてわたしと市村さんは一緒に移動教室に行ったり

お昼を食べたり、登下校もした。

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