忘れ物を探しに 【奈近side】
第38話
時刻は10時30分過ぎ。
私は笹風学園中学校の裏門の前にいた。
私:
はぁ…何で明日必着の願書を忘れるかなぁ…
はたと一緒に塾に行って、帰るところまでは良かったのに…
帰りに分かれ道で分かれてから願書を教室の机に入れっぱなしにしてることに気付くなんて…
あんな事あったばかりだし…ホントは入りたくないんだけど、よりによって第一志望校なんだよね…
私:
いっそはたに連絡して…ついてきてもらえば―
そう考えて携帯を手にしたけど、すぐに携帯から手を放す。
そうだった…はたはものすごく怖がりなんだった…。
私が願書を机の中に忘れたせいで、はたまで巻き込んだらはたの両親にも迷惑かけるし、何より…お母さんに怒られそう。
私:
…大丈夫。
七不思議なんてありえない、ただの噂!願書取って早く帰ろ。
私は誰に言うでもなく、そう自分に言い聞かせながら門を乗り越え、校舎内を進み始めた。
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