第21話 実力テスト 前のちょっとした話
最初は不安一杯なチームであったが、いざ始めてみると意外と悪くなかったりする。
例えば『マジックバトル・その1』
「フフフフフフッ―――【脱衣は浪漫、肉体は芸術】!」
「え、詠唱ぉ!? マズいぞ!?」
「【そして魅せよう、我が誇りにして最高の美技を】!!」
「鳴瀬の変態が魔法を発動するぞォォォオオオ!」
「ギャアアアアア!? 誰か止めろォォォオオオオ!」」
「無理だァアアアアアア!?」
詠唱しながら和馬はバサッと上着を脱いで、中のネクタイやシャツすらも早脱ぎする。……この時点でオレたちの目から光が消えました。
「【キャスト・オフ・ダンサー】!!」
「「「「うわぁああああああ!? 発動しちゃったぁあああああああ!?」」」」
身体強化系統の『脱衣魔法』。
脱ぐ度に身体能力が倍増して効果も増えていく。身体強化の中でも非常に強力な魔法なのは間違いないが……。
「さぁ! 行くぞぉー!!」
「「「「イヤァアアアアアアアアアアッーーー!?」」」」
相手側からしたら悪夢ですね。
うん、例えでも酷いな。……次にしよう。
例えば『マジックバトル・その2』
不敵な笑みを浮かべた龍宮寺に手のひらを相手に向けると……
「【アイス・ウィップ】」
氷の鞭を取り出す。ビシッと地面に叩き付けて鳴らした。
「さぁ、蹂躙して欲しいならお尻を出しなさいこの豚共!」
「「「ぶ、ひ、ひひひィーー!?」」」
……放送事故なので次に移りますね。
例えば『マジックバトル・その3』
「七海の『
「「「「ま、参りましたぁぁああああああ!!」」」」
あれ、気のせいか段々例えの件が短くなっているような……。
う、うん、じゃあ、例えば『マジックバトル・その4』行こうか?
「【マテリアル・オーダー】」
『詠唱破棄、できるようになってよかったよかったー』
オレの中で関心した様子のミヤを置いて、装備スタイルを【ダークナイト】に選択する。
「よし、行くぞ!」
もうすっかり慣れた動作で銃を抜いて走り出した。
『じゃあミヤが風で探るから走っていいよー』
「はいよ! 【風となれ】―――【ウィンド】!」
レンタルした簡単な風魔法を体に纏うように付与させる。
ほとんどミヤが操作してくれているが、フィールドである瓦礫の建物の中を一気に駆け抜けて行く。
『見つけた。全員いる』
やがて流れている風を通して建物全体を調べてくれたか、ミヤが敵チームの拠点地を見つけてくれた。
『そこ』
「だぁぁああああ!!」
「なっ! いつの間に!?」
「て、敵襲だぁーー!」
「当たれ当たれ当たれ当たれぇぇぇぇええ!!」
そこにいた連中に向かって銃を乱射。
銃のセンス? そんなの初心者レベルに決まってるじゃん?
当然殺傷能力などないけど当たると結構痛い。まぁ当たりどころによって気絶も普通にあるかな?
「いやいやいやいや! さっきから何処狙っガハッ!?」
「グハッ!? 狙いが無茶苦茶じゃねーギャアアアアアアっ!?」
「イッタァー!? だ、誰だ!? こんなサングラス付けてカッコつけて子供みたいな奴に銃持たせた保護者はぁあああ!?」
『ミヤだよ?』
はい、ミヤでした。ネコミミでロリなのに。
「【バースト・エンド】」
ダガーから青炎を出して形状を剣のようにする。
「『ブルー・スラッシュ』!!」
横薙ぎで前方の敵チームに向かって勢いよく振り抜いた。
以上、例えばなバトルの回想シーンでした。
……あれ? そもそも何の話してたっけ?
*次回からはちゃんと本編進むよ?
おまけ キャストトーク
冬夜「見てくれ! ちゃんと成長したオレの姿を!(ダークナイト姿でサングラスがキラリ!)」
ミヤ「成長? せいちょう(可哀想なものを見るようなつぶらな瞳)」
冬夜「ナニか? 言いたそうだな」
ミヤ「……ミヤ、成長の意味はわからないけど退化の意味は知っているよー?」
冬夜「ほぅ? 何処に退化の要素があると? こんなに決まってるのに?」
ミヤ「たぶん魔剣の影響だねー。解除したら意外と身悶えるかも?(呪いは抑えているはずだけど、使う回数が増えたから?)」
冬夜「おいおい、このオレが正気じゃないとでも? いいだろう。試しにこのダークナイトを解除してみな(サングラスをキラリ)」
ミヤ「りょうかーい(オチが見えた)」
そして装備を解除すると、床で頭を抱えて転がっている残念な主人公がいました。
◯作者コメント
先週うっかり指を負傷しましたが、幸い骨折とかヒビじゃなくて助かったけど、やっぱり打ちにくい!
まぁあとちょっと読みたいのとかプレイしたいゲームがあったので遅くなりました(汗)。たぶん二日か三日の更新ペースになるかも?
今回は短いですが、だいぶ端折った主人公チームの活躍話をざっくりと公開しました。新しい魔法はちょこっとですが、新装備もそれなりに使えるようになっていたり? 実力テストで活躍する予定です!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます