第2話

-昼休み-


「リヨー!先生が資料室にプリント取りに行ってだってさ〜」



クラスの女の子がドア越しにそう言ってくるのが分かった。



「分かったー!リカ、ちょっと行ってくるね」


「手伝わなくて大丈夫?」


「うん、大丈夫!ありがとう!」



私はそう言って教室を後にした。


第二校舎って人気がないから、ちょっと不気味。



「ここか」



資料室と書かれたプレートを見て、ドアを開ける。


すると……



「っ!!」



そこには女の子とキスをしているリクトくんの姿があった。



─── ズキンッ



え、今のなに… どういうこと?なんかトゲが刺さったような痛みがしたんだけど。


私は自分の胸に手を当て、真っ直ぐリクトくんの方に目を向けた。



「なに?盗み見?」


「え、いや、そんなんじゃ!」


「……ふぅん。ねぇミク、先に教室に戻っててくれない?」

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