第22話

「ご機嫌麗しゅう、ロイド・ブラウン様」


私はそう言いながら、頭を下げた。


「頭を上げろ、堅いのは窮屈だ」


「では、お言葉に甘えさせて頂きますわ」


……


「単刀直入に言う、俺と婚約破棄してくれ」


ロイド様の急な言葉に周りの生徒たちがザワザワし始める。


「ちょっと、兄さん。場所を考えて」


「そうだよ、こんな公共の場で」


ロイド様がまさかそんな話をすると思っていなかったのか、驚きつつも少し怒り口調で話をするシアン様とプラム様。


きっとこれは、物語が始まるスタート地点。

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