第9話

よく分からないが恐らくこの人たちは、私がおかしくなったのだと勘違いしているんだろう。


でも待てよ。よくよく見たらこの2人もどこかで見たことあるような…


違和感は感じていたけど、この部屋もなぜか見覚えがある。


私は、必死に記憶を巡らせた。


そしてふと近くにあったドレッサーに目がいき、ゆっくりと近付く。


……


「っ!!」


そして、鏡に映る自分を見てそれが自分じゃないのも、誰なのかも瞬時に理解した。


目の前に見える私は、純恋ロマンスに出てくる悪役令嬢「レイン・ローズ」だったのだ。


ってことはあの女の子2人はレインの友だち、いや取り巻きのミルとメイ。

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