第106話

「笑わないんですか?」


「別に?誰を好きになるかは、自由だよ。あっ!でも、結婚してる人とかを好きになるのは良くないかな。フィリップ王子は、奥さんはいないよね?」


「今は奥さんはいないです。」


「それなら、いいんじゃない?」


「身分違いだとか、年齢が違いすぎるって言わないんですか?」


「身分は関係ないと思う。人と人との繋がりだと思うから。年齢は………………えっと、ルミエルが12才、フィリップ王子が30才だよね?」


「はい。」


「今、この瞬間では年の差があるかもしれないけど、ルミエルが結婚できる年になったら、いいんじゃないかな~?」


「私が16才の時、フィリップ様は34才…………。」


「うん。16才と34才は、オレの中では“あり”だな~。」


「リースさんって、はっきり意見を言ってくれますよね?嬉しいです。お父さんとお母さん以外で、初めてです。そう言ってくれたのは………………。」


少し嬉し涙を流す、ルミエル。

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