第4話 充血

 一、二年に一度くらいか、瞳の周りが真っ赤になる。何度か眼科の検査を受けたが、疾患ではないらしい。

「毛細血管はパンチを貰わなくても自然に切れるから。」

 だから、もう気にしないことにしている。仕事の会議などはオンラインだから、眼鏡をかけて、映像を低照度補正しなければ、問題ない。かつては、会議室で俯き加減にしていると、誰かしら「どうしたの!」などと余計な台詞を発する。参加者全員の注目の的となり、挙げ句の果てに上司から受診を命じられる。勿論、結果は上述のとおり。

 まあ、今にも血涙が溢れそうな有様だから、驚かれるのも仕方ない。自分でも予期せず鏡が眼に入ると、余りの気味の悪さに絶句する。カラーコンタクトでも入れたらこうなるのか、化物か妖怪のような眼差しだ。

 以前はもっと頻繁になっていたように思う。放っておけば、一ヵ月くらいで白眼が復活する。

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