第16話

「お前…俺らのこと知らねえのかよ!?」


一緒にいた男が言った。


「えっ…りんちゃん知らないの?」


「知らない…」


「俺たちは“地龍”だ」


…はあー!?まぢかよ… 一番関わりたくなかったのに…

まあなんとか知らないふりしなくちゃ…


「ふーん…そうなんだ?知らなかったよ」


「りんちゃんって面白いね!」


「へっ…」


「お前…気に入った」


何が気に入ったんだろう?まあいいや、とにかくまだ眠いから早くどこかに行ってほしい…


「ってことでりんちゃん、今から俺らと一緒にきて」


「何で…?」


あからさまに嫌そうな声を出した。だって本当に行きたくないんだもん。


頼む寝させてくれ…


「あっ…行っておくけど、りんちゃんに拒否権はないからね?」


うう…こうなったらあとで面倒だし、行くしかないか…


ああ~、初日から早速地龍に関わっちゃったよ…


「じゃ、行こうか」


私たちは屋上をでた。

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