第2話 予期せぬ言葉

時計の針が。

一時をまわっていた。


当然。

終電はなくて。


それでも。

カタカタと。


上司と二人。

キーボードを叩いていた。


「えっ・・・?」


彼が。

呟いた。


「もう、こんな時間?」


見え透いたコメントだと。

私は疑いながら聞いていた。


「ゴメン。本当に、御免なさい・・・」

両手を合わせて声を絞り出していた。


私が知らない顔。

狼狽えた表情に。


私の胸は。

キュンと、なったのでした。

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