実験体に転生
@hutyuu
第1章
1
とある異世界、地球とは全く違う此方でいうファンタジーの世界の
とある大陸、
とある国の、
とある森の奥地にそれはあった。
それは、残酷なモノ、悲痛に満ちた場所。
人体改造実験施設。
実験体が足りなくなればどこからか人を拉致し、収容し、実験に使う。
そこでは、実験体の身体を改造し、新しい種を作る実験がされていた。
そして、今日も、頭のイカれた研究者達が蛇人を使って実験をしていた。
実験内容は、蛇人に吸血鬼の血を与え、回復力の高い新しい種を作ること。
しかし、この実験がメインではない。
「再生能力が高く、攻撃力も高く、回復力も高い新しい最強の種を作ること。」
彼らは竜人に吸血鬼の血を与え、
そのための
実験体…いや、彼女は、その前に念の為、
彼女は
彼女が此処にいる間、幾人もの実験体が新しく収容されたが、彼女よりも早く
彼女は奇跡的に生き残っていた…
否、彼女は生かされていた。
あらゆる実験の最終確認を行うため、副作用のない、若しくは軽い実験の最終確認のために生かされていた。
そのため、彼女を使った実験は今ままで全て成功。
彼らは目標に近づいていた。
目を抉り、希少な魔眼を持つ者の眼を移植。
意思で蛇人の特徴の鱗のついた尾を隠蔽可能に。
無理やり筋肉を弄り、筋密度を高め、異様な程高い力を出せるように。
身体中に蛇の鱗を顕現可能に。
果てには禁忌を犯し、不老の身体に。
彼らは異常だった。
頭は良かった。異常な程に良かった。ただ、使う方向が違った。
異常な彼らは考えた。不老が可能なら不死、いや、「異常に回復力、又は再生力を高めることはできないのか」と。
その結果、ある結論に至った。
「再生力の高い意思ある魔物、「吸血鬼」の特性を組み込めばいいのではないか」
と。
彼らは数多の犠牲を払いながらも、下位の吸血鬼を捕獲し、大量の血液を得た。
そして、
彼らは数百の実験体を使い、ついに実験を成功させた。
そして今、彼女が最終確認のために
厳重な、特殊な金属を使った部屋の中、1人の研究者が魔法陣を描く。
その内容は非常に高度なものだったが、同時に、非常に酷いものだった。
そして彼女と
数秒後、魔法陣に膨大な魔力が込められる。
魔法陣が怪しい赤紫色に染まり———
爆発した。
その研究者は
魔法陣の文字を一文字、たったの一文字間違えたのだ。
高度な計算も、その内の一つが狂えば他も狂う。
それと同じで、魔法陣の内容が狂ったのだ。
そしてその爆発は大きかった。
高度な魔法陣なだけに、ミスをした時の反動が大きかった。
特殊な金属を使用した部屋の壁は粉砕。
研究所周囲100mは全壊。
周囲の森は炎上。
その数秒間で、全ての研究者、実験体、
ただ、
【竜人】
竜の因子を持つ人種
分類では亜人の中の獣人に位置する
亜人の中ではトップレベルに強い
【蛇人】
蛇の因子を持つ人種
分類では亜人の中の獣人に位置する
【吸血鬼】
血を吸う鬼
八重歯、紅の眼、翼、が特徴
高位の吸血鬼になると、それらを隠すことができる
再生力が非常に高い
【魔物】
敵対的な魔獣のこと
魔獣には人に友好的な種と敵対的な種がある
基本的に魔獣には心臓の下に魔石という高純度の魔力の塊がある
【魔法陣】
魔術を使う際に使用する陣
陣は魔術言語で書かれており、ものに描く、または頭の中に思い浮かべ、空間に正確に描き、魔力を流すことで世界に干渉し、あらゆる事象を起こす。
未熟者ですがよろしくお願いします。
投稿は不定期だと思います。
授業中の空いてる時間に書いて出す感じなので、自習の時間とかがあると一気に出すと思います。
誤字脱字などがあれば報告してくれるとありがたいです。
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