第8話

「舞夏ちゃん、今いくつだっけ?」




カレーの列に並ぶ社員が切れた頃、花田さんはパイプ椅子に腰掛けながら聞いてきた。




今年48歳になる花田さんは、高校生の息子さんが二人いて、大学受験に必要な学費の足しにと、この社食でパートで働いているらしい。




「24歳になります。」




「告白しないの?」




「花田さん?」




焦って体勢を崩した私は、重ねてあるお皿をもう少しで倒してしまう所だった。

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