第11話

幾度かの春を重ねて、高校を卒業した年の秋。




それは突然届いた。




『同窓会のお知らせ』




今時だなって思った。




葉書ではなく、メールでそれが届いたから。




自分が知りうる同窓生へ広げ伝えるコメントと共に。




私はその頃には風馬への連絡方法は、実家に電話をするくらいしかなかったから、メールアドレスなんかも勿論知らなかった。




だけど、会いたくて。




唯一私の片想いを知る友人から、風馬が同窓会に出ることを伝え聞いた時は、胸が震えた。






風馬に会える―――――と。

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