第22話
普段、前髪で隠している切れ長の目。漆黒の瞳があたしを捕らえる。
「…待ってるから。」
そう言うと、今度は先生から視線をそらし、廊下を歩いていってしまった。
(行かないから…っ。)
その背中に、心の中で叫んだ。
「来てくれたんだな」
物理準備室の扉の前で、動けないでいたあたしの背後で先生の声がした。
驚いて振り替えると、穏やかに微笑む先生が立っていた。
先生は黙って扉を開けて、あたしを招き入れる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます