第8話

「千花(ちか)、ど―した?浮かない顔して」



窓際でぼんやり外を眺めていた私に声をかけてきたのは、クラスメイトの実春(みはる)。



「ん?あぁ、実春。……ちょっと考え事してた」



考え事、それはもちろん昨日送られてきたメールの事。



イタズラメールかもしれないと思うと、気にしている自分が滑稽で誰にも言えないのだ。



ちらり、視線を向けた先には、いつものようにいちごみるくを啜る彼の姿。

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