第5話

私は高校に入って、百人一首クラブに所属していた。



従兄弟の影響だったけれど、なんとなくで入ったクラブに今は楽しさを感じている。



この句は、大江 千里 という人の"つきみれば ちぢにものこそ かなしけれ"に続く下の句。



確か意味は、『月を見ると、悲しく感じられる。自分ひとりの秋ではないのに』……とかいう感じの。



その句に込められた別の意味があるのかと思ってみるも、私にはそれは分からなかった。

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