ひとつめ。

第1話

「ねぇ、裕二」



「何?麻緒ちゃん」




今日は勉強しに俺の部屋に来ているというのに、やる気などまったくない様子で、俺に話しかけてくる。




「裕二が私のことを好きになったっていう小学4年生のときの話が聞きたい!」



「だって今は勉強中だよ?」

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