「だからね、嬉しかったんだよ。初めて花に話しかけられたとき」

「…え？」

「花に“友情”での好きと思われてもいい、そう思って俺、ずっと一緒にいたんだ。花の隣に…」

「そ、それは…」

「ん？」

「それは…あたしも一緒だから…」

あたしは俯きながら和に話す。

「あたしも…和と同じこと思ってた。『こんなにカッコイイ人が、この学校に存在していたんだ』って。だから、勇気だして話しかけたの」

「花…」

「…好き。和のことが…好き」

「花…？」

「なに…？」

「こっち向いて…」

和は両手であたしの頬を覆い、ポロポロと零れる涙を指で拭ってくれた。

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