第7話
ほら、やっぱり人違いだ。
でもその“こうさかあやね”って人、あたしと名前似てるな。
先輩に呼び出されるなんて、なんて羨ましいんだ。そのあたしと似た名前の人。
「あたし帰りますね」
ここにいてもしょうがない、そう思ったあたしはくるりと方向を変えて、歩き出す。
「え、ちょっと待って…!」
帰ろうとしたあたしの腕をパシッと先輩は掴む。
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