第2話
12月24日の夜。
クリスマスイブの今日は、ついさっき独り身になってしまったあたしにとってとても厳しいイベントであった。
「…寒」
せっかく、おしゃれ、してきたのに。
『急にバイト入っちゃった!シフト変わってくれって頼まれてさ~』
その電話をもらって数分後、あたしは彼があたしではない女の人と手を繋いで楽しそうに歩いているのを見てしまった。
向こうはあたしに気づいていない。
浮気されてしまった。…いや、あっちが本命で、あたしが遊ばれていたのか。
寒いうえに、そんな状況になり、身体だけでなく心まで冷めきってしまったみたい。
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