Friday NightⅤ

第1話

「…じゃあ、またよろしくね」


男は金だけ置いていくと、さっさと部屋を出て行った。




「…はぁ」


あたしはベッドに寝たまま、額に腕を置いて溜め息をつく。




一体、いつまでこんなことしてればいいんだろ。


いつまで、自分の感情を殺してればいいんだろ。





…あ、そっか。


「一回殺した感情は、もう二度と復活することはないのか…」





急に虚しくなって、あたしはシャワーを浴びるために浴室まで急ぐ。



シャワーを浴びたあと、あたしも逃げるようにその部屋から出た。

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