第10話

そう言って、まっすぐな瞳で俺を見てくる彼女。


別に、嫌とは思ってないんだよ。ただの興味本位で聞いてみただけ。


そう、軽い気持ちで聞いてみた。



そしたら、君は真剣に答えてくれるから…

俺も調子が狂っちゃうな、この子の前だと。









「…俺、君のこと、少なくとも嫌いじゃないよ。だから、仲良くしようぜ?」


「…え?」


俺の言葉に、彼女は目を見開いた。

そりゃびっくりするよな。


でも、俺と仲良くできたら、彼女が好きだという男と、重ねられるのかな。


…それは、なんとなく嫌だ。

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