第9話 ◇さらなる絶望
9
◇さらなる絶望
家に帰ると、娘は寝ていた。
母親は用事があるからといつものように長居せずそそくさと自宅へと
帰って行った。
ポツンと一人の時間ができたこともあり舞の言葉で当時の切迫流産で
入院していた頃のことが思い出された。
定期的な子宮収縮が頻繁にあり子宮口が開きやすくなり入院した。
様子を見て症状が軽くなれば自宅安静に切り替われるかもと言われていて、
入院していた時にはフロア内の移動などは最小限にし、指示通りなるべく
ベッドで一日の大半を横になって過ごした。
そして一時退院の話も出たのだが症状が安定しなかった為
結局そのまま出産まで入院したのだ。
産院が最寄り駅からそう離れていなかったということもあり、
俊は仕事帰りに毎日のように様子を見にきてくれるやさしい夫だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます