第25話 そ、そんなあミユキさあん..。折角第二十八話まで一緒にナントカ来れたんだから、もっと上の世界目指しましょうよお。

 あーあ..


 ホント久し振りに、私もお母さんに会えたのにぃ..

 流石の私も今、チョットだけセンチメンタル..




「..アッ、電話ッ、電話が鳴ってる!」


 チョット待って?黒電話が在る部屋は、お茶の間だから..って言うか、未だ私、浴室止まりで茶の間の風景描いてないジャン!

 待って待って!今からマッキーの黒 細 極細一本タイプ 油性で描くからさあ!

 

 今丁度、この真下にトジカッコ、入れたから、私がお茶の間を描いてる間、アナタ達の大好きな曲を挿入して聴いてて。描いてる私を一生懸命に創造してさ。

 (              )


 で、この私は、白い真っ新な半袖ティーシャツを着てぇ、アタマにはアナタ達の創造する柄のバンダナを巻いててぇ、そしてチョット大きめのぉ、白い細めの縦線が入った柄のジーンズのオーバーオール。

 其れが今の私の格好。ちょっとした失敗で、顔の左ほっぺたにマッキーの黒のインクの線なんか付けちゃったりして!




「フウ..!」

 出来た。出来た!


 さあ上がって。

 フフ。

 ご心配無く!

 ちゃあんと、お母さんがパート勤務に出る前に用意していった、カルピス濃いめ、冷製。後、歌舞伎揚ね。

 これらがチャアンと、丸いチャブ台の上に在りまぁす!

 座って座って。


「エッ?さっきから電話の音がするけど、肝心の電話が無い?」


 キャハッ!

 イッケ、ナアイ!

 未だ描いて無かった。


 チョット待ってて。

 ウチの電話ね、黒電話だから、このマッキーの黒の高性能の見せ所。もうテッカテカに仕上げてやんかんね。




「ハイ、もしもし。ミユキ宅ですけど?」

 えっ? ああトミコお?

 ウン、一体どうしたの?

 ウン。

 うんうん。

 アッそう、宇宙店主がアンタんブースに今居んのね。

 そっかあ、アイツ、死んだもんね、落下して。前々回。


 キャハッ!

 うんうん。

 でっしょ!鬱陶しいでしょ?宇宙店主の叔父さん。

「ウケる。」


 良いよ、トミコ。アンタに任せるよ、アイツの来世。

 うん、うんうん。

 今、私も来客居っからさあ、ホントにトミコの好きにしなよ。思いっ切り。


 ウン。うんウン。

 はあい。

 じゃあマッタ、ねえ!



「ップ!キャハ!」


 今の聞いた?

 このアンタ達、『影』の生みの親の宇宙店主。今ね、私の職場の職安に居んだって。

 アンタ達も覚悟ココで決めないとねえ。

 宇宙店主のコレからの状況次第じゃ、消えるよ。


「アンタ等。」




 ミユキ

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