今日の宇宙店主

宇宙書店

第1話 今日の宇宙店主

 皆さん、どうも宇宙店主です。

 

 地球人の皆さん、初めまして。


 どうもすみません。

 皆さんにチャンとした告知もなく、地球に勝手に、お店だけ開店だけしてしまって。

 かと言って皆さんには、この宇宙書店に辿り着くのは至難の技だと思いますが..。


 フフフ。


 肝心の商品は、やっと少しずつですが、宇宙書店名義の『宇宙書店文庫シリーズ』と銘打って、印刷をし始めたばかり。然し、宇宙店主の御手手の上には、数作品の新刊商品が鎮座して居ります。これはモシカシタラ貴方の作品かも知れません。何故って、地球人も狭く浅く解釈をすると、立派な宇宙人民族の一派ですからね!。

 

 この宇宙店主の宇宙書店は、有名な宇宙人作家や、売れ線の本は一切置かない方針ですので、常日頃この宇宙店主、宇宙船で宇宙空間を飛び廻り、新進気鋭な宇宙人作家や、才能が在るのに関わらず、埋もれて居る宇宙人作家を探して居ります。


「しかしチトすみません。」


 偉そうに言える事では無いのですが、商品は未だ、宇宙書店には置いて居りません。只今も商品を積んだ宇宙船で、お店へと向かっている最中です。

 “瞬間移動”と云う厭らしい小技を、宇宙店主が所有する宇宙船には備えられて居ります。

 が、この宇宙店主、この機能を使う気は更々も無く、然も超低速飛行にて、宇宙空間を漫遊中。惑星地球までの道、チト遠し!

 


 地球人民族には“時間”と云う、地球人類が発明したモノを軸に、生活の原則を定め、其れに従って生活をして居りますが、宇宙世界には、其の様な煩わしいモノは存在して居らず、そして、一切の時空の区切りも無ければ、自分自身で好き勝手に宇宙空間に散らばっては、其々が好きな事を行っては棲息して居ります。宇宙人はコンナ感じで、段階を踏まないで宇宙に棲息して居るのです。



 今宇宙日も、宇宙船の丸い小窓から覗ける銀河系が、とても綺麗でウットリしちゃいます。地球人語で表すところの、『ココロ』が洗われる思いですね。


 早く地球人の皆さんに、お目に掛かる事をコノ宇宙店主、非常に心待ちにして居ります。


 では。



 宇宙店主

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