第5話

声のトーンが戻ったがまた低くなり、



「犯人が持ち去った首も見つかってないんだって」



「もしかして話題になった事件かよ?」


哲夫が会話に加わった。



義之は相変わらずつっ立ったままだが話は聞いている。



「そうそう!あの事件!」



恵が両手をパチンとたたいて応えた。


静まり返った公園に音が響く。



「思い出した!あの子が首斬り事件の被害者だった!」



美樹が手を叩いて言った。


「犯人はなんで首を持っていったのかみんな噂しててさ……」



「そうそう」

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