第12話 それでも作家は
スランプに陥った作家もどきが、頭を掻いていると、どろんと煙が立ちこめて、見たままの悪魔が現れた。
そいつは、生涯に思いつくネタが、ついさっき切れたと告げる。
だったらこの事をネタにしてやろうとしたが早いか、悪魔は男を睨みつけて、地獄へ落とした。
真っ暗闇で、男は指を動かし続ける。
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