親友の姉の過ちとその記憶。

私ね〜、親友がいるんだけど、その子は知らないらしいから、

その子のお姉ちゃんに聞いて見ようか〜?

「あ゙っ…ぅ゙、い゙っ、や゙っ…、」

だっ、大丈夫っ?

「や゙め゙っ…、でっ」

本当に大丈夫…?


30分ぐらいして、立花の発作…?

は収まった。

私はなにかありそうなので、とりあえず、立花をおいて、

親友の姉に会いに行った。


こんにちは〜

「はーいっ!」

おじゃましまーすっ

「あっ!梨花ちゃん!今日はどうしたの〜?」

あのっ、奈々さんっ、お話聞いてもいいですか?ちょっとだけ…

「いいよ〜っ!」

あっ、あのっ、私の家にある、古い本っあっ、これっ!知ってますか…?

「あっ…」

どうかしましたかっ?

「あっ、いやっ、なんでもないっ。でもっ、知ってるっ…」

例えばどんなことですか?

「ああ、えっとね…?」


私は小さい頃にとんでもない過ちを犯したの。

それがすべて本に書かれてた。

なんでなんだろう。

あんなことしなければ…

私はもっと平和に…

でも、あいつが悪いんだから。

あいつがあんなことをしたから。

私は狂った。


と、言われたけど…

思い当たるのは…

あっ


立花〜

「どしたのっ?」

話、聞いてきた…

「どうだった?」

過ちを犯したってところ何だけど、


本が好きな少女の親友の姉は、絶対に許されない過ちを犯した。

過ちとはまだ少女にはわからないが、

少女の一番近くにいる、あの人を…


ってところと、


私はもっと平和に生きれた。

私はもっと…

あいつさえいなければ、

私の人生は狂わなかったのに。


っていう悪役のセリフ…

言ってることがほとんどリンクしてるの。


私の一番近くにいる、?

誰なんだろう…

「家族か友達じゃない…?」

意外と兄弟の可能性もあるよね…

「でも、梨花、兄弟…、いないよね…」


立花がとてもつらそうにそう答える。


確かに、いないけど…

いるかも知れないでしょ?

「そんなことっ、絶対にっ、ないっ」

立花、でも、いるかもよ?

生き別れの兄弟、生まれる前に亡くなった、

実は親友が兄弟、離婚して再婚した、

異母兄弟、異父兄弟とかね…

考えられる可能性はいくつもある。

だから、絶対にないというわけではない。

「でもっ、いない、んだよっ」


それを言い切った君は…

とても辛そうで、今にも泣きそうで、

溢れそうなその涙をこらえ、

自分がその兄弟だと訴えるように、君の瞳が語っていた様に見えたのは、

私だけなのだろうか。

でも、君の瞳は訴えていた。

私がその兄弟なのだと。

私の姉、または妹なのだと。

私の瞳にはそう映った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る