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「俺も外を知らないんだ。だから外に憧れてる。それに、お前が俺を呼んだ事で、俺に話し相手が出来た事嬉しく思ってる。ありがとう。」


2人は似た者同士だね。外の世界にずっと憧れを抱きながら、僕らは出会った。そして今、2人して夜空を見つめながら、星に手を伸ばしている。


「羽があったら、あの星に届くかな?」


「僕も羽が欲しい。」


僕らが出会い友達になった事は、2人だけの秘密。


「坊ちゃん、最近すごく楽しそうですけど、何か良い事でも?」


佐野さんは、僕の変化に気付いてるようで。


「秘密♪」


僕はそう言って部屋へ戻る。そして、黒也と一緒に冒険の本を読むんだ。


いつの日か一緒に冒険をしよう。

大人になっても、ずっとずっと仲良しで居よう。

そう2人は約束をして、絡めた小指を離さず眠りについた。


今日もご飯を部屋へ持っていく僕は、ドアに鍵をかける。部屋には、ベッドの上で本を読む黒也が居た。


「ご飯持って来たよ。ごめんね、いつも僕の残り物で。」


「いいよ、気にしてないし。いつもありがとな。」


ご飯を食べながら、黒也は本に夢中。

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