第17話
家に帰るなり俺はソワソワしていた。
何度も時計を見て今か今かとその時を待ち、落ち着かなくて一階に下りては冷蔵庫を開け、麦茶を飲む。
さっきからこの繰り返し。
「落ち着きのない子ねぇ…もしかして美影ちゃん来るの?」
「…関係ないだろ」
「たまには優しくしないと嫌われるわよ。あんた口悪いし」
「それはお互い様」
「チューもできないくせに。このヘタレ」
「なっ…!」
うちの母親はちょっとおかしい。
口が悪く、ちょっと捻くれたとこもある。
気が弱く人の良い父親にもしょっちゅう毒を吐いている。しかも楽しそうに。それでも父のことが大好きらしい。
誰かに似てる気もするけど…気のせいか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます